5月を振り返って : 苦しさの中にある人に。

 博士課程在籍の友人から研究が大変だという話を聞く。私は、研究者としては挫折したのだが、その時のことを思い出していた。

 辛い時は、うずくまることしかできないこともある。私のちっぽけな経験で語れることは少ないけれど。自分を責めることしかできないこともある。

  「自分を責めても意味ない」と人は言うかもしれない。でも、そんなこと。自分が一番よくわかっているよね。わかっていても、体が動かないときがある。

 本当はもっとこうしたかったのに。本当はもっとできるはずなのに。不全感に悩む。

  建設的な努力をしようと思っても、体が動かないときがある。そうしてベッドの上で一日過ごすときがある。 

 私が、とても苦しかった時。毎週、教会に通っていた。進まない研究と自己嫌悪を抱えながら。

 毎週、死にそうな顔をしていたと思う。自分の悩みを話すこともできなかった。それでも、通い続けたのは、少しだけ、元気をもらえる気がするからだ。気がするという程度。 

 ちょっとした会話。静かな雰囲気。みんなで歌う賛美歌。そういうものから、少しだけ元気をもらって帰る。次に教会に行くまで生きていられるだけの、ギリギリの希望、元気、活力。 

 とても困難に立ち向かえる程ではない。大きな仕事を成し遂げられる程ではない。でも、とりあえず1日立っているのに必要な元気。

  あなたの生きる力はどこからやってくるだろう?私の場合は、それがたまたま教会だっただけ。

 今、立っているだけで精一杯な人。いつ立ち上がれるか不安で不安でたまらない人。あぁ、どうか。今はそれでいい。

  自分の中から力を振り絞る必要はないのだ。ただ、明日1日を生きる力が与えられるように。祈っています。